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   ♡伝統文化クラス♡ 第二期 第一回レッスンレポート

皆さんは、日本人として自国の文化である茶道、華道、着物、風呂敷、折り紙等にどのくらい精通してらっしゃいますでしょうか。

通訳ガイドという仕事に就き、インバウンドの最前線で、連日、外国人観光客のニーズに対応している私ですが、実際に日本の文化を紹介する場面に遭遇する際に、日本伝統文化をどのように何から説明していけば良いのか困ってしまう場面も多々あります。。外国からわざわざ日本を選んで来てくださったゲストの方々の短い滞在期間中、奥の深い伝統文化について理解して頂くのは難しいと、しみじみ痛感することがあります。それでも出来る限り日本の魅力をお伝えし、グーグルやウィキペディアなどで検索しても辿り着けないことをご案内する、それが通訳案内士の仕事でもあると思っています。

東京国際マダム交流アカデミーが提供する伝統文化講座は、「日本の魅力再発見」というタイトル通り、日本人の私たちですら気づかなかったことなどを、トップガイドでもある講師の水島美佐先生が優しく私達に気づかせるように導いてくださいます。

第一回レッスン当日、主催者の今井隆子さん、講師の水島美佐先生、アシスタントの私で、受講生の皆さまをお迎えするべく準備をしていました。芍薬のお花を生けている時に、うちの娘が先日芍薬と牡丹を頂いてきた時の事をお話ししました。頂いた日の夕方は蕾だった芍薬が次の日の朝には綺麗に満開になりその日の夕方にはもう散ってしまったことに感銘を受けました。とても儚いお花ですよね、と。だからこのお花もすぐに散って長くは保たないのですよね、と。先生がおっしゃるのはそれで良いのだと。受講生の皆様がもうすぐ到着して少しの間私達と時間を共有する、その間に綺麗に咲いていてくれさえすれば良いので長く咲かなくても良いとおっしゃるのです。しかも三本あった芍薬のうち先生は満開に咲いている一本しかいけなかったのです。その方が美しいからという理由で。お恥ずかしいことに私はそのように考えたことがありませんでした。誰かをおもてなしする間だけ綺麗に咲いていてくれれば…とてもステキなおもてなしの心ですよね。この日はもう一種類、菖蒲のお花もあり、たった一輪でしたが先生は皆さんをお迎えするに当たって随分と探されたそうです。季節のもの、儚いものを愛でる、とてもステキな慣習ですよね。日本の美意識の奥深さを垣間見た瞬間でもありました。

準備も整い、受講生の方々が到着されていよいよスタートです。他の流派で長年茶道をやってきた方、海外生活が長く海外でお茶会などのお手伝いをされてきた方、ご自身で日本文化のお教室を開講していらっしゃる方、今回二期目でメキメキと英語が上達されている方など様々なバックグランドの方々が集まっていらっしゃいました。毎回のレッスンのスタートは、季節のお話しから。ゴールデンウィーク、端午の節句、柏餅。日本人にはお馴染みのこれらの季節の風物詩ですが、なんて英語で説明するんでしょうか。毎回、水島先生が季節のお話を用意してくださいます。季節のお話が終わったらいよいよ茶道レッスン。それぞれ役割分担を決めて挑みます。最初は皆さん様子を見ながら進めます。この講座ではお点前の流れやお茶のいただき方を英語でどのように説明するかにフォーカスしています。慣れない英語表現に戸惑いながらも少しずつ練習します。

茶道についての英語表現を学んだ後は、毎回ちょこっと伝統文化にについて紹介します。今回は着物の着付け方。なかなかどうして説明が難しいのです。背中心って何て言うの?おはしょりは?決してテキストを丸暗記するのではなく、あくまでこのような言い回しがあるので良かったら使ってみてくださいね、という紹介です。これ、現場でとても役に立つのです。

さぁ、2回目以降はどんなことが学べるのでしょうか、今からとても楽しみです。

文:松田薫